February 09, 2015 空嘘物語集 , ホログラム・ワールド 清庭の守 砂粒が目に入って思わず目を擦った。 振り向いた掃き出し窓の先、広がる庭は確かに彩良く繁っていて、その穏やかな姿に、つい自分の役目について稀薄になってしまう。 今頃は、どの辺りを奔っているだろう。 目蓋を閉じたって彼らの元へ行けるわけではないのに、見た …