珍しく自分の創作過程の考察でもしましょう。
今回はタイトルについて。

趣味物書きの私の物語の作り方として、

1.内容から考えてタイトルを最後につける
2.タイトルから考えてストーリーを膨らませていく
3.内容とタイトルを並行して考え、確定した時点で内容を軌道修正していく

小編であればダントツに1、中~長編であれば3が多いように思います。
3の補足としては、「書きたいもの」を骨子とし、そこから連想した言葉を幾つか探し、「いいもの」が確立したところでタイトル=テーマからズレないように上手く埋め込んでいくかたち。

注意したいのは、ここでテーマが分裂しないようにすること。 絶妙なタイトルが思いついても、最終的な着地点とズレてしまう場合は泣く泣く不採用ということも少なくありません。

「一番書きたいもの」が二つあるという矛盾は、書き手が欲張りすぎてる感がぷんぷんしてしまいます。 
『表題』というからには、タイトルに来るものはテーマを上手く模ったものにならねばなりません。 

同時に、タイトルは「読み手が一番最初に目にするもの」なので、『目を惹くもの』ひいては『読み手が求めていた≒読みたいと思ったもの』『印象に残るもの』にしたいと思うのが物書きとしてのサガ。

そして更に、個人的には、最後まで読み終わったときに秀逸!と思わせることが出来れば冥利に尽きると思うのです。 


秀逸なタイトル、と言い憧れるのは森博嗣さんの作品。

封印再度とか地球儀のスライスとかスカイ・クロラとか、もう見ただけでどきどきするような言葉選び。文字の並びすら美しく、さすがとしか言いようがありません。
サブタイトルに英語を使いたくなるのも氏の影響と言えましょう。 
他に、米澤穂信さんのタイトルも気になります。


ゆえに、今後はタイトルから物語を作ってみたい!と意気込んでいるわけで。
何事も挑戦あるのみ。


次回があれば、ストーリー構成の過程についてでも考えてみましょうか。